花贈りのマナー
植物には、人を幸せにする力があります。きれいなお花は見るものの心を豊かにし、また癒してくれるでしょう。観葉植物の爽やかな緑色は心を落ち着かせ、お部屋の空気もきれいにしてくれるでしょう。贈り物は相手を思う「心」「気持ち」です。そういった意味で、贈り物に植物を選ばれることは素晴らしいことだと思います。
しかし、その「心」「気持ち」も伝え方を間違えると、相手に伝わらないだけでなく、不快な思いをさせてしまうかもしれません。ここでは、基本的な「花贈りのマナー」を紹介させていただきます。
<もらう側の立場になる>
最も基本的なことです。「自分が気に入ったからコレ!」ではなく、もらう方の気持ちになって考えましょう。主に次の三つの視点から考えます。
- 用途
お使い道によって、相応しいものとそうでないものがあります。後に詳述しますが、ここでは簡単な例を挙げておきます。
例)お見舞い…鉢物は根が付いているので「病気が根付く」と言われタブー。切り花で、簡単に飾って頂けるアレンジメントが一般的です。
- サイズ(金額と関連)
その大きさのものを飾るスペースがありますか?立派なものを贈っても邪魔になっては喜びが半減するどころか、かえって迷惑になり兼ねません。例えば、同じ金額であっても観葉植物(大きい)、アレンジメント(中間)、胡蝶蘭(小さい)とで大きさで違いがだせますのでご参考に。送り先のスペースが分からない場合は、あまり大きくないものが無難でしょう。
- 時間
ここでいう時間とは、「午前中や夕方といった相手の都合のよい時間」という意味だけではなく、「その贈った物が時間とともにどうなるか」という意味もあります。時間がたてば無くなる(捨てる)ものなのか、残るものなのか。更に言うと、残るのであれば、そのために世話(手間)が必要なのかということも考えます。例を挙げます。
- 切り花(アレンジメント、花束、スタンド花など)
花が終わると処分撤去する→残らない(スペースが出来る)
- 鉢物(胡蝶蘭、その他花鉢、観葉植物)
花が終わっても世話をすればまた花を咲かせる→残る
- プリザーブドフラワー
特別世話をしなくても2,3年もつ→(分類としては)残る
ずっと残るのが良いのか悪いのか、世話が必要なのが良いのか悪いのかはケースバイケースです。もらう側の立場になると見えてくるはずです。